Ubuntu 11.10 の標準のデスクトップ環境の Unity に慣れずに、転々として一周して結局 Unity に戻ってきて2ヶ月ほど使っていたのですが、やっぱり色々だめでした。
不満な点:
- ウィンドウ選択がアプリ単位。同じアプリで異なる用途に複数のウィンドウを起動していてもまとめて扱われるので不便。
- タスクバーでウィンドウを最小化できない。
- ウィンドウを閉じた時にマウスカーソルの下にあるウィンドウが最前面に出てしまう。
- compiz 0.9 がバグだらけで、半透明機能やその他便利な機能がまともに使えない。
- super キーがランチャメニューに使われてて自由に使えない。
で、今はデブサミ会場で @nippondanji に洗脳されたこともあって KDE を試してます。
KDE の標準のウィンドウマネージャ kwin はかなりの高機能なのですが、やはり不満がありました。
- 半透明機能がウィンドウ単位ではなくアプリ単位。
- フォーカスのあるウィンドウの上にあるウィンドウだけ半透明にすることができない。
- ウィンドウリサイズ時にサイズ情報を表示できない。
- なんかもっさり。
やはり compiz を使いたくなります。が、Ubuntu 標準の compiz はバグだらけでとても実用に耐えられません。
ということで compiz 0.8 を使ってみます。
compiz 0.8
Ubuntu は 11.04 natty から compiz がバグだらけの 0.9 になってしまったのですが、natty 用の compiz 0.8 のパッケージが ppa で公開されています。natty 用なので oneiric(11.10)に入れるには若干手間が必要です。
標準の compiz 関連パッケージ削除
compiz 関係のパッケージを全部削除します。
# apt-get purge compiz compizconfig-setting-manager ...
関連で unity や ubuntu-desktop も消えますが、気にしないでおきます。
libprotobuf6 パッケージのインストール
ppa の compiz を導入する時に依存関係で libprotobuf6 が必要と言われるのであらかじめ入れておきます。
http://packages.ubuntu.com/ から libprotobuf6 を検索すると natty のパッケージとして見つかってダウンロードできます。
# dpkg -i libprotobuf6_2.3.0-4ubuntu2_i386.deb
ppa からインストール
/etc/apt/sources.list.d/compiz-086.list ファイルを次の内容で作成します。
deb http://ppa.launchpad.net/guido-iodice/compiz-0.8.6-natty/ubuntu natty main
次のようにしてインストールします。
# apt-get update # apt-get install compiz compiz-core compiz-fusion-plugins-main compiz-fusion-plugins-extra compiz-fusion-plugins-unsupported compiz-plugins compizconfig-backend-gconf compizconfig-settings-manager libcompizconfig0 libdecoration0 python-compizconfig emerald
起動
次のようにして起動できます。
% compiz --replace & % emerald --replace &
ログイン時に自動的に起動するには、KDE のシステム設定の「起動と終了」→「自動起動」に「compiz --replace」と「emerald --replace」を設定しておけばいいみたいです。
[追記] 上記の方法だといったん kwin があがった後に compiz が置き換わるのでイマイチです。 $HOME/.xsessionrc に次のように書いとくのがいいみたいです。ソースは /usr/bin/startkde
export KDEWM=/usr/bin/compiz
emerald の方は ccsm(CompizConfig設定マネージャ)の「ウィンドウの装飾」のコマンドに「/usr/bin/emerald」を設定しておきます。